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  • yasu

意外な曲

更新日:2023年5月2日

昔、自宅で野菜を炒めていた。

熱々の中華鍋に少し多めのゴマ油の中に野菜を投入。

すると右手に油が飛び散った。。「熱っ !」


話は変わり、その夜はスタジオ練習日。

当時はオリジナル曲を作る気マンマンの時期で、私はヨッシンのオリジナルリフに合わせて思うがままに、酔うがままに即興で歌っていた。

オリジナル曲が出来上がりそうな時は、不思議と早いタイミングでリフと歌メロ等色んな部分がピタッと合い、後に段々と仕上がって行くのだがこれがなかなか難しい。

しかし、この日は一曲ピタッと合いそうな雰囲気があった。

私は重要なサビをどのように歌おうかBメロを歌いながら考えていた。

ふと右手に目をやるとゴマ油が飛んだ所が赤くなっている。

♪ゴッマ油 飛んだー♪

私は今日の野菜炒めの事を思い出しながら歌っていた。

メンバーは一様に「これは仕上がりそうやな」という面持ちだった。

家に帰り録音を聞いたのだが曲のテーマが野菜炒めではさすがにあかんと思った。

(それはそれで面白いが)

とりあえずの題名は「ゴマ油飛んだ」だったので、他に何かが飛ぶ歌詞に変更しようと考えていたら、思いのほかすぐに思い付いた。

「ゴキブリは飛んだ! 」


ところで私の昔の住まいは古くボロい平屋だった。

小学校の頃は友達を家に呼ぶのが恥ずかしいそんな家だったので夏場はゴキブリと屋根裏を走り回るネズミとの戦いだった。

寝ている体の上をゴキブリが走り、飛び起きる事はもあった。

ある日、夜にテレビを見ていると結構大きめのゴキブリが数匹出てきた。

殺虫剤を弟から受け取り、タンスの隙間に長目に噴射。

そして、ありとあらゆる所に噴射。

部屋は瞬く間に夜のヒットスタジオのスモークみたくなっていた。

「ゴホゴホ、まぁこれで安心や」

と思うのもつかの間、タンスの上部に異変を感じた。

すると弟が「お兄ちゃん、ゴキブリが !」

恐る恐る目をやると瀕死のゴキブリがタンスの上で羽を広げていた。

「気持ちわる~」弟が言った。

「よっしゃ、最後の一撃や」

私は殺虫剤を手に取りゴキブリに焦点を当て噴射しようとするとゴキブリはそれを察知したのか羽を全開にし意を決するように飛んだ。

飛んだというよりも羽を広げてこちら目がけて向かって来た。

飛んだゴキブリを見たのは初めてだったので「ワァァー !」と叫びながら逃げた。

程なくして部屋に戻ると羽を広げたままのゴキブリがいた。

その姿はまるで最後まで戦い抜いたサムライの様だった。

「手強いゴキブリだったな」

ちり紙でくるみ、ごめんなさいとそっとゴミ箱へ。

この凄まじいゴキブリの生き様を思い出しながら歌詞を書いた。

「ゴキブリは飛んだ !」

ライブでは必ず最後に演奏する愛すべき大切な曲となった。

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